MSI GS40 6QEという製品で、ジャンルとしてはいわゆるゲーミングノートの扱いになる。お値段は気を失っていたので覚えていない。購入したのはオーストラリアモデルで、日本国内でARKが販売している上位モデル(6QE-039JP)と同等スペックである。(値段もそんな感じなので察してほしい)
手にした実機の構成は以下のとおり。なかなか凄まじいスペックである。
- Core i7-6700HQ (2.6-3.5GHz / 4-core / "Skylake")
- GeForce GTX 970M (3GB GDDR5 / GM204 "Maxwell")
- 16GB DDR4-2133
- Toshiba THNSN5256GPU7 (NVMe SSD 256GB)
- HGST HTS721010A9E630 "Travelstar 7K1000" (2.5" HDD 1TB 7200rpm)
実は2kg前後の重量で、同様の Core i7-6700HQ + GTX 970Mという構成をとるノートPCは2015年末以降同時多発的に現れた。全てOEMへの依存度合いが高いメーカーばかりなので、内部設計か部品調達で共通部分があるのではないかと思う。
- MSI GS40 (14インチ・SSD+HDD構成)
- MSI GS60 (15.6インチ・SSD+HDD構成)
- MSI WS60 (15.6インチ・Quadro搭載ワークステーション)
- Gigabyte P34W v5 (14インチ、おとなしいデザイン)
- AORUS X3 Plus v5 (13.9インチ、富豪向け価格)
- Razer Blade 2016 (14インチ)
- 他にノーブランドの製品も出回っている模様
この中で、日本で正規に発売されているのはMSIの上位2機種だけ。GS40を選んだ理由は、生産量が多く情報に事欠かなさそうなのと、あとRazer Blade 2016はまだ発表されていなかったからである。
上から見た本機。マウスはLogitech G302. |
Q2. 持ち運べる?
少し努力は必要だが、基本的にYes。この製品の最大のセールスポイントは、この性能を持ち運べるというところにあるはず。
- 重量
- 公式は1.6kg表記、海外通販サイトでは1.6-1.9kgの表記ゆれが見られるが、実際に計ったところ1.8kg程度であった(流石の適当さ…)。MacBook Pro(約2kg)と似たずっしり感があるが、少し軽い。 またACアダプターが150Wを実現するために大型で、ケーブルを含めて約630gある。
- 耐久性
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ディスプレイ側~ヒンジが薄い点、開口部が多く埃が入り込みやすそうのがちょっと懸念材料。
- バッテリー
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パフォーマンス寄りの設定+輝度50%+WiFiでこの記事を書きながら1.5時間ちょっと。節約すれば3時間以上もつらしい(確かにWiFi繋いで3時間弱だった)が、基本的にACアダプタは必須だと思われる。45WのCPUを積んでいる割には長いとも言えるのだが、やはりそこは物足りない。
Q3. 性能は?
2kgを切っているノートPCとは思えないくらいの凄まじい性能。
- CPU/GPU
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素晴らしいの一言。ただ最新ゲームをプレイするのが目的ではないので、ベンチマークは走らせていない。国内では本機種に関してのまともなベンチマーク記事が無いので、KitGuruの記事などをどうぞ。GPUのGTX 970Mに限って言えば、"Kepler"世代のデスクトップ向けカードGTX 760と同等の性能があるらしい。
- SSDとHDD
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東芝製SSDとHGSTのHDDが乗っている。前者NVMe SSDの性能は凄まじく、SATAのSSD2台をRAID0実装していたVAIO Z(SVZ1311)を4倍も上回って、仮想RAMDiskにさえ匹敵する。後者HDDは平凡なものだが、筐体内部へは容易にアクセスできるようなので将来的に安価で大容量なSATA SSDに換装するつもり。
- 無線LAN
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Qualcomm傘下のKiller Wirelessの製品が乗っている。つまり中身はAtheros系統だと思われる。動作や相性は今のところ問題ないが、スタンバイからの復帰時にWiFi接続が戻るまで数十秒かかるのがやや不快。恐らく何か独自のレイヤーをドライバに噛ませることで、信号強度やアプリケーションごとに優先度を設定できるツールを実現しているためだろう。
- デバイスマネージャ
Q4. 使い心地は?
据え置きのノートとして、なかなか快適。
- キーボード
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Steelseriesの
- ディスプレイ
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いわゆるIPS相当パネル(同等技術を使っているが"IPS"はジャパンディスプレイ社の商標なので名乗ることができない)である。視野角は広く、色も素直でドット欠けも無し。遅延も8msか5ms程度だと思われる。MSI True Colorという付属のソフトが、ガンマや色調を手軽にコントロールできて意外に便利。
- 排熱
- この薄さと軽さの割りに、よくコントロールできているようである。KitGuruの解剖写真によると、2基のファンを囲むようにVapor Chamberの?ヒートパイプが張り巡らされている。このシロッコファンは普段からかなり風力が強く、本気を出している時に排気口に手をかざすと相当な風圧を感じる。しかし騒音としては、高周波数域が少なめなのでそれほど耳障りではではない。キーボードより奥側はそれなりに熱くなる。
- インターフェイス
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なかなか機能的。右利きでマウスを使う妨げにならないように、AC、USB3.0、イヤホン・マイクの端子は左側にそれぞれ揃えられている。背面には明らかにセカンドディスプレイ用途を意識した、mini-Displayportがぽつんと佇んでいる。右側にはもう一つのUSB3.0と今更のHDMIに加えて、USB3.1 Type-C/Thunderbolt 3ポートがある。今後役に立つようになるのかな…?
刺さっている端子は左からAC、マウスUSB、ヘッドホン。 |
Q5. 何に使うの?
計算と地形処理、Raw写真の現像、そして3DのGISあたりですね…そして何より速いPCって最高じゃないですか。(おしまい)
追記(2016/03/26):
4gamerの以下レビュー記事を見つけた。
ベンチマークや解剖写真もあるのでその辺はそちらを見てもらうとして、1点気になったのがバックライトの光漏れがひどいと指摘されている点。確かに掲載されている写真はかなりひどく見えるのだが、うちの個体は左上が気になる程度である。 (メディアにレビュー用に送られる個体は、一般的にその辺チェック済な選別品の筈なのだが… 提灯と言われる所以)
うちの個体の光漏れの様子。左上付近は気になる。 |
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